『もしかしたら5周年だったかもしれない』
「な~つのお~わ~り~♪な~つのお~わ~り~♪」
「ちょっとちょっと何なんですか、急にお経なんて唱えちゃって。お盆はとっくに終わりましたよ?」
「お経じゃなくて歌ですよ歌。失礼な」
「失礼も何も・・・。歌なんだったらちゃんと音程つけてくれないと・・・」
(一応つけてたつもりだけど・・・)
「それはそうと、もう9月なのですよね。すっかり涼しくなってしまって・・・」
「そうなんですよ。光陰矢のごとし、夏が終われば今年が終わったも同然」
「なんだよそれ、地獄じゃん」
「そうでありんす。そんな恐ろしいこと言わないでありんす!」
「夏らしい夏を実感できないまま今年が終わってしまうなんて悲し過ぎるでがんす・・・」
「なんかすみません、、私が夏の終わりの歌を口ずさんでしまったばっかりに・・・。何か楽しいことを考えないといけませんよね!」
「そうだよリーダー!皆の気持ちを暗くした責任とってよ!!」
「ホントですよ、呪いみたいなへったくそな歌聞かされて・・・」
「さ~て、どんな楽しいお話をしてくれるでがんすか?リーダー」
「ほらほら、早く我々の気持ち高めてくださいでありんすよ」
(くッ・・・!こいつら・・・!好き勝手言いやがって・・・。いつからこんな生意気になったんだ!?昔はもっと私のことを慕ってなかったっけ?・・・ん?昔って言ってもこの部屋が出来たのは3年くらい前か・・・あれ?じゃあその前は我々どうしてたんだっけ・・・。存在自体はあったけど表には出てなかったってこと・・・?そもそも変態紳士倶楽部が始まったのがいつだっけ・・・。検索してみるか・・・。品番001のタイトルが『「先生、変な気分になっちゃうよ」女子校生オイルマッサージ」』か・・・。ふむふむ懐かしいですなぁ・・・)
(え、ちょっと待って・・・)
(もしかして・・・)
(今日で5周年・・・?)
「どうしました?リーダー。様子がおかしいですよ」
「いやぁ、ねぇ・・・ははは」
(どうしよう・・・5周年っていったら普通のAVメーカーは結構気合い入れて数か月前から盛り上げたりしない?記念作品作ったり特設ページ作ったりさぁ・・・。いや、してるよね、確実にしてるよね・・・)
「なんだよリーダー!一人でパソコン見て固まっちゃって!なんかエロいマッサージ盗撮動画でも見つけたのかい?」
「なになに?一人だけで見るなんてズルいでがんす!私達にも見せるでがんす!!」
「そうだそうだ!見せるでありんすー!」
「あっ・・・ちょっと待って・・・!」
「ん?これは変態紳士倶楽部の記念すべき第一作目ではないですか・・・。」
「ホントだ!なっつかしぃ~!」
「ねぇ・・・ホントに懐かしくって・・・ははは」
「・・・ん?ちょっと待ってでありんす。皆さん、発売日のところ見てみてでありんす!!」
「え?2012年9月1日!?」
「ちょうど5年前の今日じゃないか!!!」
「ということは・・・」
「今日で5周年!?」
(あわわわ・・・バレちゃった・・・!)
「ねぇ・・・そうだったのですよ、実は・・・」
「うぇーーーーーーーーーい!!!!」
「あ、あの・・・別に忘れてたとかそういうんじゃなくって・・・」
「ふぉおおおおぅ!!!なんだよリーダー早く言ってよ!!!」
「ホントでありんす!そうと分かればパーティーでありんす!!オイルパーティーでありんす!!!」
「うッ!ううッ!我々のような変態が5年も活動を続けられるだなんて・・・感動でありんすッ!」
「本当に・・・悦びで電マの震えが止まりませんッ・・・!」
「酒だ!!酒買いに行くぞーーーー!!!うぇいうぇーーーーーーーーい!!!」
(よかった・・・こいつらがバカで本当によかった・・・)
「というワケで皆さま、今後とも変態紳士倶楽部をどうぞよろしくお願い申し上げます。」
おしまい